「DJを始めたけれど、お客さんの反応があんまり良くない」
「もっとお客さんに満足してもらいたい」
DJを始めたばかりの頃ってこんな悩みがあると思います。
そんなときは、選曲のスキルを上げることが必要!
選曲が良ければ技術がなくてもいいと言っても過言ではないくらいです。
そのくらい、DJにとって選曲は重要な要素!
そこで、この記事ではDJ初心者のために選曲のコツを紹介していきます。
DJ初心者のための選曲のコツ!
初めに言っておきますが、選曲のコツがあるのは事実ですが、それが全てではありません。
初心者がいきなり無茶苦茶な選曲をして、ホールを盛り上げることだってあります。
プロの中にも色んな考え方のDJがいますが、結局はお客さんを満足させたDJが一番いいDJです。
それを踏まえた上で、記事を読み進めてください。
それでは、どうぞ!
お客さんの気持ちを考えて選曲する
まず、選曲をする上で一番大事なのは、お客さんの気持ちを考えることです。
今、お客さんが何をしたいのか?
例えば…
- 踊りたい
- 好きな曲を聴きたい
- はしゃぎたい
- ゆっくりお酒を飲みたい
など、お客さんが望んでいることを見極めて選曲をしましょう。
それじゃあ「こっちのお客さんはゆっくり話をしたそうだけど、あっちのお客さんははしゃぎたそう」ってときはどうすればいいの?
はい、そういう時もけっこうあるんですよね。
その場合は、「どっちを優先した方がホールの雰囲気がよくなるか」を考えて選曲しましょう。
どっちかを優先して、もう片方が不満に思ったらどうするの?
はい、そういうことも実際にあります。
僕も「片方を優先したら、もう片方のお客さんが帰ってしまった。」なんてことを経験してきました。
そのたびに色んな対応策で乗り越えてきたので、いくつか紹介しますね。
- 直接お客さんと話をして「あっちのお客さんが喋ってるから、少し待っててね」とか「リクエストが多いから少し待ってもらえる?」と、その時の状況を伝える
- 人数の多い方をまず優先して、ある程度満足させた後に少ない方のお客さんの要望を聞く
- はしゃぎたいお客さんが好きそうな曲をかけつつも音量を下げる
- 盛り上がる曲をかけつつも、会話ができるように500~1000Hzの音域を下げる。(※男性の話し声は500Hz、女性の話し声1000Hzくらい)
など、こんな感じでしのいできました。
もちろん、これだけじゃなく他にも色んな対策があるはずなので、その時の空気を読んで一番最適な方法で乗り越えましょう。
お客さんの層や好みを考えて選曲する
お客さんの層や好みを考えて選曲することも大切です。
例えば「10代が多いのに80年代の曲ばかりをかける」とか、「EDMが好きなお客さんが多いのにヒップホップをかける」とか、お客さんの層や好みに合っていない選曲をすると当然満足してもらえません。
だけど、知らない客さんの好みなんてわかりませんよね。
そんなときは、服装で判断したり、何曲か色んなジャンルの曲をかけて探るといった手もあるんですが、一番簡単で正解がすぐわかるのはリクエストを聞くことです。
自分がプレーする前にホールに出て直接聞いたり、DJブースがホールと近い場合はプレイ中に「リクエストある?」とか「どんな曲が好きなの?」聞くといいですね。
MCで「リクエスト受け付けてますよ」と伝えるのもありです。
リクエストされた曲を持っていないと、お客さんを満足させることはできませんが、後で手に入れれば選曲の幅が広がるし、「こういうお客さんはこんな曲が好きなんだな」とう勉強にもなります。
恥をかく可能性もありますが、DJとして成長することができるのでオススメです。
僕が働いていたクラブでは、お客さんとDJブースの距離がかなり近かったので、積極的にリクエストを聞いて、かなり色んなジャンルの曲を知ることができました。
あと、リクエストをくれたお客さんに直接音源を借りたり、仲が深まって次のイベントに来てくれるなんてこともありました。
時間帯を考えて選曲する
時間帯によっても、かける曲を考えましょう。
何時にピークを持ってくるかを先に決めて、あとは逆算していくといいです。
例えば、24時にピークをもってきたいなら…
- 20:00 – ゆっくりした曲
- 21:00 – 体を揺らすくらいの曲
- 22:00 – 踊れる曲、じらす曲(踊りたいと思わせる曲)
- 23:00 – 盛り上がる曲
- 24:00 – 盛り上がりがピークになる曲
といった感じとか…
お客さんの入り具合でピークを何回か持ってきてもいいですし、自分なりにどういった流れで選曲をしていけばお客さんを満足させられるのか考えましょう。
ゲストDJでイベントに参加する場合も、何時にピークを設定しているのかイベンターに聞いてみて、自分の時間帯の役割を考えて選曲するといいです。
お客さんの人数を考えて選曲する
上記でお伝えしたように、お客さんの入り具合でピークの時間を臨機応変に変えていくといいです。
例えば…
- ピークを24時に設定していたけど、その時間にお客さんが少なかった→盛り上がりに欠けるので、あと一時間ピークを遅くしてみて、客が入るのを待つ
- お客さんが思ったより多く入ってクラブに入りきれない状態になった→ピークを2回に分けて、お客さんの回転率を上げる
など、その時の状況によって選曲を変えて、お客さんの満足度を上げましょう。
曲の持っている力を最大限に発揮させる
選曲する際は、その曲の持っている力を最大限に発揮させてあげましょう。
よくありがちなのは、ピークのときに持ってくれば爆発するくらい盛り上がる曲を、ピーク前にかけてしまうといった選曲の仕方です。
爆発するくらいのパワーを持っている曲は、ピーク前にかけてもお客さんが盛り上がるので、もったいない選曲をしていることに気づかないDJも多くいます。
しかし、その曲をピーク前に持ってきたら、ピーク時の爆発力が減少して、本来もっと盛り上げることができていたホールを最高潮まで持っていけなくなるんです。
爆発力のある曲だけでなく、感動させる曲やリラックスさせる曲など、その曲が力を発揮させるのはどんな場面なのか、しっかり把握しておくことが大切です。
ジャンルを統一する
ジャンルを考えて選曲しましょう。
これは極端ですが、ヒップホップの次にロックをかけて、その次にトランスをかけるといった選曲だと統一感がなく、お客さんもどうしていいのかわからなくなります。
オールジャンルDJじゃなくても、これは同じです。
例えばレゲエのセレクター(レゲエではDJのことをセレクターといいます)の場合でも、レゲトンの次にダンスホールレゲエをかけてまたレゲトンをかけるといった選曲は統一感がありません。
リリースされた年代を意識する
その曲がリリースされた年代を意識して選曲しましょう。
絶対ではないですが、同じ年代にリリースされた曲をつなぐのがベストです。
80年代→90年代→00年代といった感じで徐々に年代を変えていくと、きれいな流れができます。
同じ年代の曲は雰囲気が似ているからです。
男性ボーカルか女性ボーカルか
ボーカルの声も意識しましょう。
男性ボーカルの曲と女性ボーカルの曲が入り混じった選曲より、男性ボーカルを何曲かかけた後に女性ボーカルに変えるといった選曲の方が統一感があってきれいな流れができます。
ごちゃごちゃした選曲よりスッキリした選曲の方がきれいです。
歌詞の内容を理解しておく
自分の持っている曲の歌詞を全て理解することはかなり大変ですが、余裕があったら歌詞の内容も理解しておきましょう。
特にクラブのDJは洋楽を流すことが多いので、英語の歌詞を全部理解するのは困難でしょう。
しかし、なんとなくでもいいので覚えておいた方がいいです。
ホールで男女がいい感じになっている時に、最高のラブソングで感動させようとして選んだ曲が、お母さんを思った歌詞だったら最悪ですからね。
ちなみに、歌詞で繋いでいくといった選曲方法もあります。
グループ分けをしておく
上記の選曲方法を踏まえた上で、自分の持っている曲をグループ分けしておきましょう。
例えば…
年代で分けて→その中でも同じくらいのBPMのものに分けて→さらに盛り上がる曲と聞かせる曲に分けて→さらに男性ボーカルと女性ボーカルに分けて…
みたいな。(分け方は自分のやりやすいようにやれば大丈夫です。)
音源をグループ分けしておくと探す手間が省けるし、どうしても曲が決められない時に、今かけている曲の隣にある曲をかければ大失敗は回避できます。
番外編
僕はクラブのバーテンダーもやっていたので、スタッフ側の気持ちもわかります。
なので、スタッフ目線での選曲も意識していました。
具体的に言うと…
盛り上がり過ぎてホールにお客さんが集中し過ぎていると、バーカウンターにお客さんがいなくなりドリンクの注文が減ります。
そこで、わざとクールダウンするような曲をかけて、お客さんをカウンターに誘導するんです。
逆に、カウンターにお客さんが集中しすぎて行列ができている場合は、お客さんは不満になるしスタッフも忙しくなって大変だから、お客さんがホールに行きたくなるような選曲をします。
自分の選曲で人を動かすって、面白いですよ。
相手は気づいていないけど、DJに動かされているんです。
まとめ
選曲のコツ、なんとなくわかりましたか?
もう一度まとめると
- お客さんの気持ちを考えて選曲する
- お客さんの層や好みを考えて選曲する
- 時間帯を考えて選曲する
- お客さんの人数を考えて選曲する
- 曲の持っている力を最大限に発揮させる
- ジャンルを統一する
- リリースされた年代を意識する
- 男性ボーカルか女性ボーカルか
- 歌詞の内容を理解しておく
- グループ分けをしておく
といった感じです。
最初にもいいましたが、これが全てではありません。
ここで述べたことを意識しておくと、確実にDJの腕は上がっていきますが、本当は選曲に決まりなんてないんです。
もっと言うとDJにも決まりなんてない。
お客さんを満足させたもの勝ちです。
あなたが思うDJ像に向かって突き進みましょう。
下の記事も読んでおくと、少しは成長の糧になるのでどうぞ。
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