「DJってかっこいいし、モテそう」
「でも、DJっていったい何してんの?」
こんなこと思ったことありませんか?
DJをやったことがなかったり、まわりにDJの知り合いがいないと、いったい何をやってるのかわかりませんよね?
僕も「DJってなんか かっこいいけど、何がすごいの?」と思ってました。
だけど、実際にやってみると、めちゃくちゃ色んな事を考えながらプレイしているんですよね。
じゃあ、いったいクラブDJは何をしているのか?
クラブDJを10年近くやってきた僕が解説していきます。
DJとは?「クラブのDJって何してるの?」を解決します!
まずは、ざっくりクラブDJが何をやっているのかをまとめます。
- かける曲を選ぶ
- 選んだ曲をプレイヤーにセットする
- 音量や曲のテンポを決める
- 再生する(ホールに曲が流れる)
- 次にかける曲を選ぶ
- 5で選んだ曲をプレイヤーにセットする
- セットした曲と今ホールで流している曲のテンポを合わせる
- 前の曲と次の曲をつなげて曲を入れ替える
- 次にかける曲を選ぶ
- 6~9の繰り返し
ざっくりいうとこんな感じです。
要は「曲を選んで、曲と曲をつなげて、クラブでかかっている音楽が途切れないようにする。」
ということなんですが、曲をつなげて途切れないようにするだけだったらミックスCDを流しておけばいいですよね。
ではなぜDJが必要なのか?
それは、DJがホールの空気を読みながら曲を選んだり、曲の長さや音量・テンポを決めたり、他にもたくさんの事を考えてプレイできるからです。
お客さんを楽しませるためにはホールの空気を読むというミックスCDではできないDJのスキルが必要なんです。
ここからはさらに1つ1つを掘り下げていきますね。
DJに興味をもったり、これからDJを始めようと思っている方、DJを始めたばかりの方はここからの文章を読んでおいて損はありません。それ以外の方は長いので暇だったら読んでみてください。
かける曲を選ぶ
まずは曲を選びます。
選曲はDJにとって一番大事な作業です!
曲の選び方は、基本的にホールの雰囲気を見て決めます。
簡単にいうと、お客さんが踊りたそうなら踊れる曲を、まったりしたそうならまったりした曲を選ぶといった感じです。
初心者はまず、これを意識しましょう。
DJを始めたばかりの頃は、どうしても自分がかけたい曲を選んでしまうんですよね。
僕も最初はそうだったような気がします。
だけど、これだけは覚えておいてください!お客さんを満足させるということが一番大事です。
自己中な選曲をしているDJは、お客さんにオ〇二ーDJと呼ばれますよ!
僕がクラブで働いていた時、たまにDJ達が「今日はこの曲をかけよう」とかって話してるのを耳にしていたんですが、「最初から流す曲を決めずに、ホールを見てから決めてくれ!」って思ってました。
もう一度言いますがホールの雰囲気で曲を決めましょう!
経験を重ねて、これ(ホールの雰囲気で選曲する)が当たり前にできるようになってきたら、他のことも考えて選曲するのですが、長くなるのでそのうち別の記事で解説しますね。
選んだ曲をプレイヤーにセットする
曲を選んだら、その曲をプレイヤーにセットします。
- 音源がCDならCDJに、レコードならターンテーブル(レコードプレイヤー)にセット
- MP3の音源をUSBに入れてるなら、CDJやターンテーブル、ミキサーなどの差し込み口にセット
- パソコンに入れているならパソコンの画面上にセットします。
音量や曲のテンポを調節する
曲を選んでプレイヤーにセットしたら、次は音量や曲のテンポを調節します。
音量はミキサーで操作し、テンポはプレーヤー(CDJやターンテーブルなど)で操作します。
同じ曲でも、気持ちよく踊らせたいのか、めちゃくちゃ盛り上げたいのかで曲の音量や速さも変わります。
例えば…
- ゆっくり体を動かす程度ならBPMが80~100くらいの速さ、音量は中くらい
- 激しめに踊らせたいならBPM100以上、音量は大きめ
を目安にするといいです。
まあ、これはあくまで目安なので、曲の種類やお客さんの多さなどによって調節した方がいいです。
もともとBPMが70の曲を100くらいの速さにすると無理があるし、お客さんが多い時と少ない時では音の響き方も変わってきますからね。
音量は、ハイ(高い音域)、ミドル(中くらいの音域)、ロウ(低い音域)も調節していきます。
調節って言われても難しいでしょうが、これは経験を積むしかありません。
「この曲はこのくらいの速さが一番いいな」とか「このくらいのお客さんの多さだったら、このくらいの音量がいいな」とか、何度も現場に立って肌で感じてください。
再生する(ホールに曲が流れる)
曲の音量や速さを決めたら再生ボタンを押してホールに曲を流します。
音量はホールに曲を流した後に調整してもいいです。
次にかける曲を選ぶ
最初の曲をホールで流したら、次の曲を選びます。
これも、ホールの雰囲気で決めていきます。
- お客さんが盛り上がっていたら、次も盛り上がる曲
- 踊り疲れているなら少し休ませるような曲
など、お客さんが何を求めているのかを考えて選曲していきます。
そして曲のテンポも、前にかけた曲とだいたい同じくらいの曲を選ばないとミックス(※)しづらくなります。カットイン(※)する場合もテンポが全然違うとお客さんは踊りにくいです。
- ミックス:前の曲の音量を小さくしながら、次の曲の音量を上げていき2つの曲がつながっているようにすること。
- カットイン:前の曲の音を止めると同時に次の曲をかけること。ヒップホップでよく使う。
ホールの雰囲気と曲のテンポを意識しながら選曲をすると、選ぶ曲が限られてくるので大変そうでしょ?
なので、DJはどれだけたくさんの曲を知っているか(持っているか)が実力に反映されてきます。
※下の記事に「DJがやっている曲集めの方法」を紹介しているのでDJ初心者の方は参考にどうぞ↓
5で選んだ曲をプレイヤーにセットする
選んだ曲をプレイヤーにセットします。
方法は2と同じですが、2でセットしたプレイヤーとは別のプレイヤーにセットしないといけません。
ぼーっとしてると、間違ってホールで流している方の音源を取り出してしまうという凡ミスをやっちゃうんですよね。
これは絶対にやっちゃダメです!
ホールの音が途切れてお客さんが冷めてしまいます。
DJは気が抜けないんです!
セットした曲と今ホールで流している曲のテンポを合わせる
次にかける曲を選んでプレイヤーにセットしたら、今ホールで流している曲と次にかける曲のテンポを合わせます。
ヘッドホンを片耳に当てて次にかける曲を聴きながら、反対の耳でホールの音を聴き、同じテンポになるようプレイヤーのつまみで調節していきます。
微調整は曲をミックスしながらでもできます。
なぜテンポを合わせるのかといと、お客さんが踊っている最中にテンポが急に変わったり、リズムがずれていると踊りにくくなるからです。
なので曲のテンポを合わせて、お客さんが気持ちよく踊れるようにする必要があるんです。
前の曲と次の曲をつなげて曲を入れ替える
曲の速さを合わせたら、今ホールで流している曲と次に流す曲をつなげて入れ替えます。
方法はミックスとカットインという方法があります。
先ほども(「次にかける曲を選ぶ」の項目で)説明しましたが、この項目から読んでいる方のために、もう一度下に載せておきますね。
- ミックス:前の曲の音量を小さくしながら、次の曲の音量を上げていき2つの曲がつながっているようにすること。
- カットイン:前の曲の音を止めると同時に次の曲をかけること。ヒップホップでよく使う。
どちらにしても、ミキサーのつまみ(フェーダー)を使って曲を入れ替えます。
こうやってずっと曲を入れ替えていき、お客さんを飽きさせないように、かつ楽しんでもらえるようにしていくのがクラブDJの役割です。
まとめ
クラブのDJが何をやっているか、なんとなく理解できたでしょうか?
かなりギュッとまとめると、クラブDJは「曲を選んで、曲の間で音が止まらないようにしてお客さんを楽しませる」
ということをしています。
やってみると楽しいですよ。
興味を持った方は下の記事もどうぞ。
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